採用のプロセスにおいて、書類選考は非常に重要な役割を担っています。
書類選考に通過した応募者に対しては面接が行われ、最終的に採用される人材が決定されます。
今回は、書類選考に役立つ面接に進む応募者のポイント設定方法について紹介します。
面接に進む応募者を決定するために、書類選考のポイントを設定できない。
下記のことを試してみましょう!
応募者の履歴書や職務経歴書をよく読む
面接前に応募者の履歴書や職務経歴書をよく読んでおくことは、面接で有利に働きます。応募者がどのようなキャリアを積んできたか、どのようなスキルを持っているか、その人の志向性や強みなど、応募者の背景や性格について理解することができます。
応募者の履歴書や職務経歴書をよく読む際には、以下の点が重要です。
- 職務経験やスキルセットの把握
応募者がどのような職務経験を持ち、どのようなスキルを持っているかを把握することが重要です。
これによって、求められるポジションに対する応募者の適性や能力を判断することができます。 - 資格や語学力の確認
履歴書や職務経歴書には、応募者が持つ資格や語学力などの情報が記載されています。
この情報を確認することで、求められる業務に必要なスキルや知識が応募者に備わっているかを確認することができます。 - 経歴の流れや志向性の確認
履歴書や職務経歴書には、応募者の経歴の流れや志向性に関する情報も記載されています。
これらの情報を確認することで、応募者がどのようなキャリアプランを持っているのか、その人物像を把握することができます。 - 経歴や職務経験の間にある空白期間の確認
履歴書や職務経歴書には、経歴や職務経験の間にある空白期間がある場合があります。
これらの空白期間について、応募者が何をしていたのかを確認することで、その人物像や能力についてより詳細に把握することができます。 - 職歴における成果や実績の確認
応募者の職歴において、過去にどのような成果や実績を残してきたのかを確認することで、その人物の能力や適性を評価することができます。具体的な数字やデータがある場合は、それを参考にして評価を行うことが重要です。
応募者のコミュニケーション能力を確認する
コミュニケーション能力は、ビジネスにおいて非常に重要な要素です。
面接時には、応募者が自己紹介をきちんとできるか、相手の話を聞く姿勢があるか、意見を述べる際に論理的な展開ができるかなど、コミュニケーション能力を確認することが重要です。
評価するための様々な方法やツール
- ビヘイビアル面接
面接においては、特定の状況に対する応募者の反応を見ることでその人のコミュニケーションスキルを評価することができます。このためには、ビヘイビアル面接(行動面接)という手法がよく使われます。
これは、過去の経験をもとに、「あなたが困難な状況に直面した時にどのようにコミュニケーションを取ったか?」や「チームで意見が合わない時にどのように対処したか?」などの具体的な事例を尋ねる方法です。 - グループ演習
チームワークやグループ活動を必要とする役職の場合、グループ内でのロールプレイやチームベースの課題を設けることで、応募者のコミュニケーションスキルを観察することができます。これにより、他の人々とどのように相互作用するか、また問題を解決するためにどのようにコミュニケーションを取るかを評価することが可能となります。 - コミュニケーションスキル評価ツール
オンラインのアセスメントツールも存在します。
これらのツールは一般的に、個々のコミュニケーションスタイル、強み、弱みについての情報を提供します。
例えば、DISC評価やMyers-Briggs Type Indicator (MBTI) などがよく使われます。 - 書類審査
履歴書やカバーレターを通じてもコミュニケーションスキルを評価することができます。
文章の構造、語彙の選択、誤字脱字の有無などは、応募者の書面でのコミュニケーション能力を示す指標となります。 - プレゼンテーション
応募者にビジネスプレゼンテーションを行ってもらうことも、コミュニケーション能力を評価する有効な方法です。
これにより、彼らのアイデアを他人に明確に伝える能力や、質問にどのように答えるかなどを評価することができます。
これらの方法を通じて、求職者のコミュニケーションスキルをより効果的に評価することが可能となります。
応募者の仕事への熱意を見極める
仕事に熱意を持っている人は、結果を出す傾向があります。面接中に、応募者がどのような動機で応募してきたか、会社のビジョンに共感しているか、どのように成果を出したいと考えているかなど、仕事に対する熱意を見極めることが必要です。
応募者の問題解決能力を評価する
ビジネスにおいては、問題解決能力が求められます。
面接で応募者が、過去にどのような問題に直面し、どのように対処したかを聞いて、その解決力や考え方を評価することが重要です。
応募者の問題解決能力を評価する方法
- ケーススタディや演習問題を実施する
応募者に対して、実際に起こり得る業務上の問題や課題を提示し、その解決策を提案してもらうようなケーススタディや演習問題を実施することで、応募者の問題解決能力を評価することができます。 - 面接で質問する
面接の中で、応募者に問題解決に関する質問をすることで、応募者の思考力やロジカル思考、クリエイティブ思考力などを評価することができます。 - 過去の実績や経験を聞き出す
応募者が過去にどのような問題に直面し、どのように解決したかを聞き出すことで、応募者の問題解決能力を評価することができます。また、問題解決に必要なスキルや能力がどのように活かされたかを確認することもできます。 - 口頭・筆記試験を実施する
応募者に対して、具体的な問題解決のシナリオを提示し、その場で解決策を考えさせたり、筆記試験によって問題解決能力を評価することができます。 - 実績に基づいたインターンシップや試用期間を設ける
応募者に対して、インターンシップや試用期間を設けて、実際に業務を担当させることで、応募者の問題解決能力を評価することができます。
以上のような方法を用いることで、応募者の問題解決能力を評価することができます。
ただし、応募者に対するアプローチの際には、プライバシーや個人情報に関する配慮を忘れず、適切な方法を選択することが重要です。
応募者が会社に適応できるかを確認する
新しい職場に馴染めるかどうかは、採用の決め手になることがあります。面接時には、応募者がどのような職場環境に適応できるかを確認することが必要です。
下記では、書類選考で応募者が会社に適応できるかを確認する方法をお伝えします。
応募書類の内容から判断する
応募書類の内容から、応募者がどのような経歴・スキルを持ち、どのような職務経験を積んできたかを把握することができます。その中で、過去の経験やスキルが、会社の求める業務内容に適合しているかを判断することができます。
スキルと資格:履歴書には一般的に応募者が持つスキルと資格が明記されています。それらが明確かつ具体的であることが重要です。例えば、「マーケティングスキル」だけでなく、「SEO最適化」といった具体的なスキルや、「Google Analytics認定資格」のような資格がある場合、その人がどの程度のスキルを持っているかが分かりやすくなります。
応募者の志向性を見る
応募書類や面接において、応募者の志向性や価値観について確認することができます。その中で、会社の企業文化やビジョンに共感できるかどうかを判断することができます。応募者の志向性や価値観を理解するための手段をいくつかご紹介します。
- アセスメントツール
人格特性や価値観を評価する心理学的アセスメントツールも存在します。Myers-Briggs Type Indicator (MBTI) や Hogan Assessments などのツールを使うと、個々の性格特性や働き方の傾向、価値観などを客観的に理解することができます。 - リファレンスチェック
過去の上司や同僚からの推薦文や意見を求めることで、応募者が実際の職場環境でどのように働くかをより詳しく理解することができます。その人の働き方、対人関係、チーム内での役割などについての具体的な情報を得ることができます。
応募者の業界・職種に対する知識を確認する
応募書類や面接において、応募者の業界・職種に対する知識や理解度を確認することができます。その中で、業界や職種に対する理解が深く、会社の業務内容に合致しているかを判断することができます。主な確認方法は以下のようなものです。
- 面接中の質問
具体的な業界や職種についての知識を確認するための質問を設けることで、応募者の理解度を評価することができます。例えば、「この業界の現状についてどのように思いますか?」、「この職種の最新のトレンドや問題について教えてください」、「あなたが直面した業界特有の課題とその対処法は何でしたか?」などの質問が考えられます。 - カバーレターと履歴書
応募者が業界や職種についてどのように理解し、それをどのように自身のキャリアに関連付けているかを示す情報を提供する場です。具体的な業界知識や職種に関連するスキル、過去の実績を詳しく書いてあるかを確認しましょう。 - 実務テストやケーススタディ
職種によっては、具体的な実務のスキルテストやケーススタディを用いて応募者の知識や理解度を評価することもあります。例えば、マーケティングの職種であれば、特定の製品やサービスのマーケティング計画を作成させるなどの課題を出すことができます。
面接でシチュエーションを提示する
面接で、実際に会社で起こりうるシチュエーションを提示し、応募者がどのように対応するかを確認することができます。
その中で、応募者が柔軟かつ迅速に対応できるか、またチームで働く上でコミュニケーション能力があるかどうかを判断することができます。以下にいくつかのシチュエーションを示します。
- 顧客対応
「あなたが販売担当者として働いているとき、ある重要な顧客から製品に問題があると苦情の電話が来ました。その製品は当社の最も売れている製品で、その顧客も当社にとって重要な取引先です。あなたならどう対応しますか?」 - チーム内の問題
「あなたがプロジェクトリーダーを務めていて、一つの重要なプロジェクトを進めています。しかし、メンバーの一人が常に期限を守らず、他のメンバーがその人の遅れによって作業が滞ってしまっています。あなたならどう対応しますか?」 - 締め切りに関する問題
「あなたはプロジェクトを担当しており、そのプロジェクトの提出期限が迫っています。しかし、プロジェクトの一部を担当する同僚が急病で数日間休むことになりました。このままでは期限内にプロジェクトを完成させるのは難しそうです。あなたならどう対応しますか?」 - 倫理的な問題
「あなたの同僚が、会社のルールを破って個人的な利益を得ていることを知りました。その同僚とあなたはとても仲が良く、またその人は業績が良く、会社にとって重要な存在です。あなたならどう対応しますか?」
以上のような方法を用いることで、応募者が会社に適応できるかどうかを確認することができます。
ただし、応募者に対するアプローチの際には、プライバシーや個人情報に関する配慮を忘れず、適切な方法を選択することが重要です。
まとめ
採用は企業にとって重要な課題の一つであり、面接に進む応募者を適切に評価することが求められます。
書類選考に通過した応募者を面接で評価する際には、上記のポイントを意識して、個人の能力や適正を正しく把握することが大切です。
参照元:厚生労働省
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/enterprise/ent_inputmethod04.html
- 応募者の情報が不十分な場合はどうすれば良いですか?
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再度応募者に問い合わせましょう。応募書類に記載された情報が不十分な場合には、応募者に再度問い合わせを行うことで、必要な情報を収集することができます。ただし、問い合わせの際には、質問内容を明確にして、応募者が回答しやすいようにすることが大切です。
- 応募者の適性や能力が読み取りづらい応募書類が届いた場合はどうすれば良いですか?
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筆記試験や業務シミュレーションを実施してみましょう。応募者の適性や能力が読み取りづらい場合には、筆記試験や業務シミュレーションを実施することで、応募者の実力を確認することができます。筆記試験は、業務に必要なスキルや知識を確認するために、業務シミュレーションは、実際に業務を体験させることで、応募者の適性や能力を評価することができます。